昨日のゲストはイリエさん

昨日の夜のライブは会員限定での配信でした。(ごめんなさい)
僕としてもとても、とても楽しい時間になりました。
この店のライブの初めてのゲストとして登場してもらったのは JUVENILE HALL ROLLCALL のデザイナーの「イリエ・タイ」さん。
彼がブランドを立ち上げた2002年の限りなく最初の頃に偶然に共通の知り合い(近年亡くなってしまった)に紹介されたのが始まり。当時はまだ田舎の店の時代からお取引をさせて頂いて、途中僕は上京してセレクトをしていなかったけど今の店でのセレクトを始めてまた店としてのお付き合いの再開。取引がない期間はずっと個人として展示会へ遊びに行かせてもらって私物として買わせてもらっていた。
そんなこんなで足掛け20年。
そっか。ずっと年上ではあったけど(そら当たり前だ)お互いに気がつけばいい歳にもなりました。
いつもだったら店まで大抵バイクで遊びに来たりするのだけれど、昨日は雨だったのでご自宅まで車で送っていく最中。

「お互い老眼だね」笑

とか。

行き止まりだったら壁に穴を開けるか穴を掘る

別に昨日の会話ではないけれど、なんとなくそんなことを思った帰り道。
お互いに(一応僕もデザイナー=世界の大きさが違うけど)小さな規模の基本的には1人デザイナー(うちにはイタウというスーパーサブが居るけど)。
闘いとはまた違うけど、ある意味では勝手に始めた1人の戦争であり、独り相撲(単独で強いではなく土俵の上に1人という独り相撲=横綱相撲とは大きく違う)のようなもの。
レールも無いどころか、道すら無い。レールを敷くための草刈り作業から、草刈りのあとの砂利取り、整地の為の土運び・・・あわや、レールの素材の鉄探しまで。
そんなこんなでやってきた。


壁なんてものにぶち当たっても誰も助けてくれないし、自分でその先へ行くためのことを考えなければいけなかった。だから壁を壊すためにどうにかした。(いや、今も)どうしても壊れなきゃ別の方法を考えるしか無い。
穴を掘るとかね。ロープを投げて越えてみたりとか。通り抜けフープがないか四次元ポケットの中を探してみたり。

同志と呼ぶような結託感もないけど、俺はどこかで「イリエさんが居る」というのは大きかった。
彼のコレクションに触れるたびに圧倒的な楽しさを感じながら、自分のデザイナーとしての実力を痛感して絶望すら感じる。あまりにも深さの違うその世界観は僕にその両方をもたらす大切な時間。

そんな彼と面と向かって実のところあまり意図的にも踏み込まなかった話(経歴であるとか考え方とか)も出来た時間はとても貴重。
会員限定とは言え昨日の時間のほとんどは僕が単純に彼と話したかったことを話すという限りなく僕の為の時間でもあった。(もちろん結果として)

あー、楽しかった。

心から。
そんなことを思いながら1人帰り道。環七を走りながら思いました。
ライブへ遊びに来て下さった方々本当にありがとうございました。
同じように共感してもらえていたら僕もイリエさんも嬉しいです。

次の土曜日はそんな彼のコレクションアイテムを発表しようと思っているのでその準備等々また今日からがんばります。

 

 

 

Posted by:Urano Takahiro ウラノ タカヒロ

Garage EDEN shop Editor.